「旅の記憶」

「旅の記憶」

初めて行った場所なのに
“なつかしい”と思うことがある

猫が陽だまりで耳の後ろを掻いている
風が渡る木々の梢の下を
小さな女の子が走り抜けていく
海沿いを走る電車の中から眺めた
沈んでいく夕陽

思い出す旅のひとつひとつは
他愛もない、そんな瞬間で
そんな時を愛おしく美しいと思う

そしてまた
小さな旅へと出たくなる

レンズの向こうの小さな旅へ
ご一緒いただけたら幸いです

Masako