旅の記憶


「初めて行った場所なのに、
なつかしい気がする場所がある。
新緑が重なり合う、山裾の春の始め
ふいに吹いた風に、桜の花びら舞い散る瞬間
降り積もった雪に、陽射しがあたり、輝いている街並み
汽車の待ち時間に入った、古びた喫茶店の壁にかかっていた
マレーネ・デートリッヒとゲーリー・クーパーの映画のポスター
コーヒーの香り・・・
そんな諸々が、何年も何十年も経って、
琥珀色を帯びながら
深く豊かな美しい色になっていく。」

By Masako